意外

　才色兼備でいつも理論的に冷静な思考と話し方をするなあと思っていた友人が、実はとても人恋しく、そして人と関わるのを苦手としており、いろんな理論武装によって自分が傷つかないように守ろうとしていたことを知って、その意外さに驚いた。自分を守ろうとする余りに、思わず他の人の人間性を否定したり、理由にならない理由を重ねようとしてしまって、どつぼに入っているようだ。自分がどんなに鎧を着けようとしていたかについて気付いたという彼女は、これから素で友人達と関われるようにしていく勇気が出たようだ。しかし、その代償は大きかった。これの切っ掛けとなったトラブルのもう一人の当事者は、とうとう彼女を見限る決意をしてしまった。なんとか、もう少し取り持てたらと思い努力してみるが、かなりな困難と思われる。
　それにしても、これに関わって疲弊してしまった私も、まだまだ器が小さいんだろうなあ。