ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

いつも心が平らかな方

とある方が退職を迎えられ、その記念パーティがあった。

その方は上司にあたる。組織の関係で、余りお会いすることはなく普段の様子も知らないのだけれど、いつお会いしても穏やかな方だ。打ち合わせをするための日程調整が難しいほどにお忙しい方なのに、声を荒げたのを聞いたことがない。難問を抱えても、あせりの様子を見せず、冷静に淡々と処理される。穏やかな口調と声のまま自分の考えや少々厳しい内容の話をきちんと述べているし、それを聞いた側はそうだなあと納得してしまうのだ。仮に同じことを他の人がしたとしても、ああはすんなりと相手には聞いてもらえないだろう。「人徳」の成せることだろうとは感じるのだけれど、その「徳」の源が何であるのかが分からなかった。


そのパーティでは、私たちの知りえない普段の様子が紹介された。御本人は、いくら退職パーティとはいえ誉めすぎではとおっしゃっていたけれど、恐らくそのようなエピソードしか出てこなかったのではないかと思われるほどに、紹介をされた方々の意見が一致していた。その姿は「すっきりと背筋の伸びた自然体で仕事も遊びも一生懸命であること」だった。こと仕事においては、本当に粛々とこなされる様子が紹介された。御本人は「いつも周りの人に助けてもらい、戴くばかりで、自分は何も返していない」とおっしゃるけれど、その心持と、周りの方々がおっしゃるその姿そのものが「徳」の源なのだろうと感じたのだった。少しでも見習えたらと心から願ってしまった。


我が身を反省し、その方と知り合えたことに心から感謝する会だった。そしてその会に参加させて頂けたことにも感謝している。その方からのお礼の品に添えられていたメッセージカードは、これからの自分の支えとする宝物だ。