ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

命を大切にすること

 昨日のエントリ(中絶禁止法案)に対するコメントへのレスです。


 キリスト教はさっぱり分からないのですが、理由不明のまま妊娠したマリア様が堕胎せずに産んだからこそキリスト様がいる、だから中絶はダメよ、ということでしょうか。信仰上のことに口出しすることがナンセンスであることは承知なのですが、でも。感情的であることを自覚しつつ書きます。
 ごく普通に恋愛している男女が予定外に妊娠したというのであれば、それは責任を持って産み育てよと言っても良いでしょう。しかし、レイプ等は話が違います。
 中絶するにしろ出産するにしろ、女性にかかるリスクは大きなものです。出産においては文字通り「命を賭けて」臨まなければなりません。それを乗り越えて生まれた、あるいは産まねばならない子供が、おぞましい記憶を呼び起こすものとして自分の手に、自分の胎内にある・・・ということを想像するだけで、私は心が千々に乱れそうです。生まれた赤ん坊は何も悪くないのに、生まれた瞬間から、いや、生まれる前から、存在そのものを疎まれてしまうのは不幸です。
 生まれた全ての命を大切にすることは、全くの正論でしょう。人間としてあるべき姿だとも思います。しかしそれは、なんらリスクを負うことの無い男の論理としか思えないのです。不幸な命を作り出さないこと、それが悲運にして叶わなかったのなら不幸な存在の命を生み出さないことが、命を大切にすることとは言えないでしょうか。