ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

南阿蘇1日目

 所用で鹿児島へ行き、そのついでに1泊2日で南阿蘇へ足を伸ばした。

 南阿蘇旅行第1日目の天気予報は曇りのち雨。翌日はより雨の降りそうな予報だったので、泣かれるとやっかいとなる観光を初日に済ませることとした。

 移動には車を利用。まずは米塚草原に車を停める。現在、米塚には立ち入ることができない。登山者による踏み荒らし等により、裸地化や侵食が進み、希少な植物の生育環境が損なわれたということで、米塚付近の植物を利用して、修復作業を行っている最中とのことだ。米塚を眺めると、結構な幅で地が見えて、ふもとから頂上までまっすぐに続く道が出来てしまっている。この侵食を修復しているのだろうと想像するが、まだまだ時間がかかりそうだ。それ以外の場所は緑色のじゅうたんのようになっていて大変に美しい景色だ。

 それから更に登って草千里に到着。時期が少々早いためか、全体に枯れた草の色が拡がり、緑色がところどころに見える状態だった。2,3週間後であれば、もっと緑色の鮮やかな光景となっていることだろう。体験乗馬があったので、5分程度のもっとも短いコースで馬に乗り(手綱はにぎらず、係りの方が馬を引いてくれた)、それから草千里を歩き回った。所々に大きな馬糞が落ちているので足元は要注意だ。小高い丘に登りあたりを見渡した。もっと緑色がきれいな季節だったら、大変に清清しい景色だろうと思った。

 そこから、少しだけ車を走らせて、火口を目指した。この日は設定されている火口見学場所最近傍まで行けるとのことだった。まずは第1次規制ラインで、呼吸器または心臓に持病のないことや、体調不良でないことを口頭で確認されてから、車を先へ進められる。駐車場に車を停めてからは、整備された道を歩いて登り、見学場所へ。火口に溜まった水はエメラルドグリーンで、どこかの穴からは水蒸気が上がっていた。他の観光客が警備のおじさんに尋ねたやり取りによると、火口の水の表面あたりの温度はおよそ50度とのことで、思ったほどには熱くないんだなあと思ったり、お風呂として入るには熱いよなあと思ったり。ところどころで、観光客同士写真を撮り合いながら、道に沿って火口を中心に眺める。概ね火口見学に気が済んだ頃に風が冷たくなったと思ったら、ぽつぽつと降ってきた様子だったので、手早く車に戻って火口を後にし、宿へ向かった。

 今回お世話になった旅館は「竹楽亭」という宿泊する個室が全て離れで、各室のお風呂が全て露天風呂となっているところだ。各建物を繋ぐスペースの周りにある庭園はつつましやかな美しさがあり、雨に濡れた光景が似合っていた。
 各離れにあるお風呂とは別に「洞窟風呂」という24時間(空いていれば)好きな時に好きな時間貸しきれる家族風呂があり、到着直後に様子を伺ったら空いていたので、早速占領して、歩き回った足を休めたのだった。
 この宿の敷地内には水が流れ、食事専用の建物の各個室は池に面していて、つがいの鴨の賑やかな声と鴨を追う鯉が立てる水音を聞きながら、馬刺しや南阿蘇肥後あか牛の石焼を含む、数々の美味しいお料理を戴いたのだった。

 そうして、ぱんぱんになったお腹を抱えて部屋に戻ってからは、お風呂に入って温まったら出て、本を読んだりのんびりしたりして、体が冷えたと感じたらまた入ってと、のんびりと過ごしたのだった。この夜は読書に当てるつもりだったのだが、疲れもあって、いつの間にか眠ってしまっていた。