ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

仕事と家庭の両立雑感

古い記事を取り上げての雑感で恐縮ですが。
今日の猫村さん(晴れの日もある)
 どの程度やれば「育児もきちんと」やっていると評価されるのだろうか。仕事と育児や家事の両立の議論が出るとき、いつも同様の疑問が湧く。が、ここではその解を見出すのではなくて、感じたことをつらつらと書いてみることにする。

 佐々木かをりさん、確かに学校行事へ顔を出したりはされているようだけれども、比較的日頃からご主人*1(や他の家族*2)の協力を得ていると思う。夕飯の仕度などはされているんだろうかというのが、ちょっと分からない。理解あるパートナーに環境が必要ということか。
 さらに、社長という立場ゆえ、却って平社員よりはスケジュールの都合をつけやすいのではないかという点を見落としてはならないような気がする。社員は一般に職場外での作業を禁じられ、さらには就業規則などに従う必要がある。佐々木さんは、公私統一しての先約優先方式を採っているそうだが、これって社員では難しいように感じるのは、私の考えが甘いだけだろうか。理解ある上司の下だったら可能なのだろうか。
 この辺りの自覚があるのかないのかは分からないけれども、佐々木さんは、仕事と育児の両立といった類のテーマの取材を受けないことにしているとのこと。これで他の女性を縛り付けてしまうのは本意ではないといったことらしい。彼女の場合、お子さんが生まれた時には既に社長業だったから、昔を思い出してもらったとしても、参考になりにくい気がする。働く子持ち女性の平均的な生活は、夫と保育園以外には頼りやすい人もおらず*3、仕事してバタバタと帰宅し、年齢によっては子供を迎えに行き、夕飯を仕度し、子供の面倒を見ながら家事もやって・・・というもののような気がする。もちろん、子供が大きくなれば軽減する事項もありますが。
 身近にこのような女性がいる立場からすると、具体的な指摘が出来ないながらも、彼女の場合はちょっと違うなあと感じてしまう。念のため補足するが、彼女を否定しているわけではない。ちなみに私は彼女の著書を数冊読み、ここ数年は彼女のアイデアによる手帳を使っている。賛同する部分もあるからだ。

 私のかつての上司(男性)に定年までずっと共働きだった方がいる。職業柄可能だった面もあると思うが、1週間のうちに何日かは夕飯を作るために比較的早く帰宅されていた。私が結婚の報告をした時は、お子さんが突発的に発熱した時、お子さんの前でどちらが子の面倒をみるかで思わず言い争いになってしまい、その時の子供の目を見て切なかったといった経験を話してくださった。共働きの大変さを、ちょっとはわかってあげられると思うよと仰ってくださったのだが、その話を聞いて(そしてそれまでの生活スタイルを見て)非常に心強く感じたものだった。こういう男性がもっと増えると、女性がもう少し働きやすくなるのではないかなあと思ったのだ。
 そして、メディアには出てこない、働く普通の人ってこんな感じではないだろうかと思うのだ。でも、このような普通の人が、本当の意味で普通になるといいなあと思うのだ。

*1:http://www.kaorisasaki.com/archives/5596245.html

*2:なんとなく記憶にあるのだが関連記述を見つけていない

*3:その両方とも今ひとつだったりすることも珍しくなく