ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

新風舎の続記事

自費出版大手の出版社「新風舎」事実上倒産 - ねこの日々に関連して、見かけた続報のメモ。

http://www.asahi.com/culture/update/0107/TKY200801070309.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080108-00000065-mai-soci

自費出版ビジネスの仕組みが分かったと思う」というよりも、「自費出版がどのようなものか」を知る機会になったという感じでしょうか。
朝日新聞

新風舎民事再生法の適用を申請 書籍制作は継続

2008年01月07日20時31分

 大手自費出版新風舎(本社・東京都港区)は7日、東京地裁民事再生法の適用を申請し、弁済禁止などを含む保全処分の決定を受けた。同日の会見で、松崎義行社長は「みなさまにご迷惑をおかけし、本当に申し訳ありません」とおわびし、同法の申請について「制作中の本や流通に乗っている本の出版活動を達成するため」と説明した。

 当面は、現在自費出版契約を結び、前受け金を払い込んで書籍を制作している著者約1100人への対応が課題だ。同社の06年の売上高は約52億円だが、プロの書籍は1割ほど。ほかは自費出版ビジネスの収入で、内訳は制作費などとして著者が支払った前受け金が8割、完成した本の売却代金が2割だという。

 同社などによると、この前受け金は、1人当たり100万円程度という。契約解除を望む場合は圧縮の対象となる一般再生債権に組み込まざるを得ず、数%程度しか戻らない場合もあるといい、契約解除をせずに書籍の制作を続けるよう著者に説明するという。松崎社長は「著者への追加負担は考えていないが、在庫の著書を低価格で買ってもらうよう協力をお願いして、資金を作る方法も考えたい」と話した。

毎日新聞

新風舎>東海地方でも積極ビジネス 憤る契約者
1月8日14時7分配信 毎日新聞

 民事再生法の適用を申請した自費出版大手「新風舎」(東京都港区)は、名古屋市内に直営書店を開くなど、東海地方でも積極的な営業活動を続けていた。突然の破綻(はたん)は、「読書離れが進むなかでの急成長」を遂げていた自費出版ビジネスの現実を浮かび上がらせた。

 新風舎は04年5月、同市中区の名古屋テレビ塔近くに直営書店を開設。子供向けの読み聞かせや書籍関連の原画展、写真展、著者のトークイベントなどを活発に展開していた。

 しかし、民事再生法適用申請から一夜明けた8日も、書店には、12、1月の定休日と営業時間変更のお知らせが張られているだけ。経営破綻についての告知はなく、開店時間の正午を過ぎても扉は閉じられたままだった。

 昼過ぎに書店を訪れた同市内の女性は、「おふくろの味」を後世に残そうと昨年5月に料理本の出版を同社と契約。11月に写真を撮り終え、年末年始にかけて原稿を執筆していた。すでに約150万円を前払いしているといい、「こんなに早く倒産するとは思っていなかった。謝罪してくれる人がいると思って来たが、従業員はいないし、張り紙すらない。どうなっているんだ」と憤っていた。

 04年4月、「医者はミスしちゃいけないの?」を新風舎と費用を負担し合って出版したカナレサージカルクリニックの加藤芳正院長(58)=同市名東区=は「読書離れの一方、最近は自費出版の点数が多くなり、読者が知る前に書店の店頭から消えてしまう」と、自費出版本の需要と供給のバランスが崩れている現状を指摘した。

 中区の出版社「風媒社」の劉永昇編集長は「年間約2800点を刊行、販売するのは無理があり、いつかこうなると思っていた。今回のことで、市民に自費出版ビジネスの仕組みが分かったと思う」と話している。【木村文彦】