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ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

ミシェル・ブラヴェ

発表会ではブラヴェの曲を吹くことになっているのだが、ピアニストから、ブラヴェについて教えて、というリクエストがあったので、分かる範囲で調べてみました。詳しい方からの情報を頂けるかもというのもあって、まずはここに調べたことをまとめてみます。資料は楽譜(アマデウス版)にあった解説、Wikipedia(日本語、英語)です。不足している情報がありましたら、コメント等で教えて頂けると助かります。よろしくお願いします。

ミシェル・ブラヴェ(Michel Blavet, 1700年3月13日 ブザンソン - 1768年10月28日 パリ)

  • フランスのフルートのヴィルトゥオーソ。欠点のない音と鮮やかなテクニックで有名であった。バスーンにも秀でていたようですが、独学で大抵の楽器を演奏したようです。
  • 木地屋(轆轤師)の家庭に生まれる。
  • 1728年にカリニャンの皇太子の宮廷音楽家となり、同年10月1日付けで皇太子に最初のソナタ集「6曲からなる2本のフルートのためのソナタ集、作品1」を出版・献呈。生涯で1つのコンチェルトと6曲のソナタを作曲
  • 1731年か32年にはカリニャン皇太子の宮廷音楽家の地位を放棄し、クレルモン伯爵の宮廷に移る。以降、彼の「作品2」のソナタ集とフルート協奏曲を除くすべて(「作品3」のソナタ集、3巻の「小品集」、4作のオペラ)は、この伯爵にささげられることになる。時期としては後期バロックの時代か。
  • 1738年以降(40歳になるまで)に、ルイ15世の私的な楽団(Musique du Roi)の主席フルート奏者として着任、30年間その地位にとどまった。
  • 1740年にパリオペラ座のオーケストラのフルートの首席奏者として着任。
  • フリードリヒ大王に宮廷楽団員の地位を打診されたが断る。この地位は最終的に友人であるクヴァンツ(18世紀ヨーロッパを代表するフルーティスト)が就く。

(追記)有田正広氏のCDの解説からの抜き書き

  • ブラヴェの演奏はパリの聴衆が未だかつて聴いたことのないもので、彼の名声は瞬く間にパリ中に拡がった。そのデビューはフルートの演奏の革新性を歴史の中に明瞭に位置づけたと言えるものであり、この楽器の人気を急速に高めるのに大きく貢献した。

ブラヴェの演奏への当時の人々の賛辞からいくつか

  • 「ヴァイオリンはそのあらゆる利点にもかかわらず、フルートという予想もしていなかったライヴァルに出会ったのだった。それはヴァイオリンが形作った自らの固有の真価と、それが他に明らかにした響きの性質という、良い評価に鋭く切り込みライヴァルでもあった。フルートはヴァイオリンより秀でた語り口をもち、また音をふくらませたり、ディミヌエンドすることに関して最も優れたものと考えられた。演奏会が終わったのち、次のような意見が報告された。ブラヴェほどの名人がフルートを奏する時、フルートは、人の声を模倣する能力に関していえば、ヴァイオリンより優れた楽器である。いうまでもなく、人の声は多数の音を同時に発することができない。」(H,ル・ブラン『ヴィオールの擁護』(1740年、アムステルダム
  • 「識者の証言によれば、ソナタやコンチェルトの演奏についてブラヴェを越える者はいない。きわめて明瞭なアンブシュール(口つき)、美しく延ばされた音、この天才独自の活気、官能性でも、非常に難しいパッセージでも常に成功を得る。それがブラヴェ氏なのだ。聴衆は私の言葉を否定しないだろうし、彼への賛辞を惜しまないことを確信する」(ダカン・ドゥ・シャトー・リヨン、1752年、アムステルダム

ブラヴェのフルート演奏は今日言われている”フレンチ・フルート・スクール”の基礎となったもので、当時のフルート奏者だけでなく、彼の後に続いた奏者たちにも多大な影響を与えた。そしてその精神は今日でもなお、世界中の優れた奏者たちに受け継がれている。

フレンチ・フルート・スクール(普段「フレンチ・スクール」と呼んでいるので以降はそのようにします)については、きちんと分かっていないので、他のネット上の記載を引用します。音楽上の話では、この辺りをきちんとピアニストに伝えるべきなのだろうけれど、肝心な個所を分かっていないですね orz

私はいわゆるフレンチ・スクールのスタイルの奏法を勉強しています。これは偶然ではありますが、私の師匠の師匠が、それを継承する方に学び、(おそらく現在の日本で唯一)それを引き継いでいる方で、師匠もそれに従っているという経緯によります。私が今の師匠に弟子入りしたのは、その演奏を聞いたことがきっかけですので、その音や演奏を好もしいと思ったからなのでしょう。この奏法は、現在主流とされる(音楽全般にかもしれませんが、フルートでも長らくそのようになっている)傾向と逆を行くものですが、最近、主流の傾向になんとなく見直しの目が入ってきている雰囲気もあるようです。
師匠の演奏は好きですが、師匠の師匠の演奏はもっと好きです。