ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

フィギュアスケート雑感(追記あり)

フィギュアスケートの採点は難しいというのが、今回のオリンピックにおけるフィギュアスケートを見た感想です。

問題点は、フィギュアスケートを、アスリートとしての採点を行うのか、芸術家としての採点を行うのかという軸足がぶれているところにあるのではないかと感じています。オリンピックがアスリートの大会であるならば、アスリートとしての採点が重視されるのは自然だと思うのですが、演技の種目上、芸術性という数値化の非常に難しく、それでいて判断に揺さぶりをかけやすい感覚的な項目が生じてしまいます。今回は、その曖昧さの部分が曖昧だからこそ、多くの方がいろいろと感じているのだと思います。

他の種目のように、明らかにタイムで判断されるような明確なものがあればよいのですが。演技中、どれだけの時間を滑り続けたか、とか(笑)


たとえば演奏家に対する評価では、超絶技巧をこなしながらも、ところどころちょっと気になる所のある演奏と、譜面は楽器初級者に与えられるようなものだけれど震えるような演奏とを比べると、後者に軍配があがるのではないかと思います。今回の浅田選手とキム選手の演技を例えるなら、こんな感じだったと思います。

芸術としてならそれも納得になりますが、今回はアスリートの大会です。高度な技ができるという事実に対する評価も相応になされないと、フィギュアをオリンピック競技とする意味がなくなると思います。また、アスリート種目としての視点からの判定は誰からも納得されるものであるのが望ましいですね。


日本から出場した方の演技はリアルタイムではなかったにせよ、幸いにすべて見ることができました。そこからいくつかを。

  • 浅田選手:これまでになかったような化粧により仮面をかぶり、新たな浅田選手を見せようとした試みは、これからさらに実を結ぶと思います。高度なジャンプを出来る身体能力を武器に、いろいろなことにチャレンジしてほしいなあと応援しています。
  • 鈴木選手:この方の演技をオリンピックで初めて見たのですが、演技に見入り、終了後はなんだか胸がいっぱいになって目を潤ませてしまいました。心打たれた演技でした。なんどでも見たい演技でした。残念ながらメダル狙いの選手として騒がれるタイプではないように思いますが、これからも心行くまで現役で活躍していってほしいと思いました。その後は、指導者でしょうか。胸を打つ演技をできるという点では、プロスケーターもありだと思うのですが、インタビューを見ながら、なんとなく指導者に向いているのではないかと感じました。
  • 安藤選手:ちょうど今の浅田選手頃の年齢の時の不調から脱出できたようで嬉しく思いました。演技後のインタビューで、とてもすっきりした顔をしていたことにホッとしました。調子を取り戻し、上向いてきた今、これから先についてもいろいろと選択肢が出てくるのでしょうね。

男子についてはよく知らないのですが、

  • 高橋選手:動きのキレの良さが見ていて爽快でした。先日、怪我からの復帰の過程についての番組を見たのですが、そこにアスリートとしての根性を見た思いです。この方の演技、まだまだ見たいと思いました。
  • 小塚選手:まだこれから、がありそうな期待をしています。これからの活躍を期待しています。
  • 織田選手:靴ひもは試合前に切れているのに気付かれていたということで、その点では判断ミスだったともいえることであり、非常に残念でした。しかし、あのような明らかに減点となるアクシデントがあったにも関わらず入賞したことは素晴らしいと思います。個人的には動きにもう少しキレが加わってほしいとも思いますが、織田選手の持つふんわりした柔らかさが私は好きでもあります。これからも更に頑張ってほしいです。

化粧

なんか、何か所かでこれについての記事を目にしたので。
フィギュアを会場ではなくテレビで近寄った状態で観るからだと思いますが、浅田選手の化粧は確かに濃かったかも。でも、会場で観客として見る分には、あれくらいがちょうどいいのではと思います。劇場でバレエを見るのと同じ。バレリーナの化粧も近くで見ると驚きますよ。今回、浅田選手がかわいらしさを抜け出して「鐘」の持つ精神性を表現しようとしたら、あの化粧になるのは致し方ないと思います。顔の表情も頑張って演技していて、子どもから抜け出してきたなあと思いました。

追記(2010.03.03)

FPの検証ビデオがすでに出ているようですね。
下記サイト内にあります。もうね、ええええええええーーーーーー です(涙)
http://hamusoku.com/archives/2794354.html