ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

歴史の生き?証人

ナチス没収のクリムト絵画が米在住女性に返還、一般公開へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060405-00000632-reu-ent

[ロサンゼルス 4日 ロイター] アール・ヌーボーの中心的存在でオーストリアを代表する画家グスタフ・クリムトの代表作「アデーレ・ブロッホバウアーの肖像」を含む5作品が、このほどオーストリア政府から絵のモデルの親族で米ロサンゼルス在住のマリア・アルトマンさん(90)に返還され、4日一般公開された。
 時価総額1億2000万ドル(約140億円)を下らないと見られているこの5点の絵画は第2次世界大戦以降、オーストリアの美術館で展示・所蔵されていたが、アルトマンさんはナチス・ドイツが1938年にオーストリアを併合した際に所有者であったおじから没収されたものと訴えていた。
 7年におよぶ法廷闘争の末、今年1月ウィーンの裁判所がオーストリア政府に5作品のアルトマンさんへの返還を命じる決定を下した。
 アルトマンさん自身、戦時下にナチスの迫害から逃れ、米国に移住しており、自分を受け入れてくれた感謝の気持ちから、ロサンゼルス郡美術館に絵を貸し出し、このたびの一般公開が実現した。
 5作品は3カ月間、同美術館での公開が続くが、その後については未定で、数点が競売に出される可能性もあるという。
(ロイター) - 4月5日13時18分更新

 リンク先には「アデーレ・ブロッホバウアーの肖像」の写真が掲載されている。わ、これ、覚えがある!ウィーンへ行った時に実物を見ましたよ。大きくて金ピカなことと、人物の顔は写実的なのにそれ以外の部分に現実味を感じられなくて、融合しているんだかしていないんだかという不思議な感覚に圧倒されたのでした。あの金ピカ加減と大きさから受けるインパクトは、残念ながら画集では分からないなあと思いました。リンク先の写真でもまだまだ足りません。あとは、本物の「kiss」を前に涙が出そうにもなりました。絵の雰囲気は写真の「〜肖像」に似ているのですが、そこから愛しさと優しさとさまざまな暖かい感情を感じられたような気がしたのです。

 5点返還されたということで、残る4点はどの絵なのだろう。競売に出る可能性があるとのことが、とても残念。競売に出るのだったら、美術館やそれに類するものを所有する所へ渡って、これからも見られるようになって欲しいなぁ。