ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

専業主夫家庭

 ある晩、何気なくTVをつけたら、お弁当を中心とした家族模様を取材した番組をやっていたので、お弁当に釣られて眺めていた。そうしたら、ある専業主夫家庭の様子が流れ始めた。とあるメーカーのエリート技術者である妻の方が、夫よりも給料が良かったので、夫が仕事をやめて家庭に入って9年経ったとのこと。夫が家事や子育てを切り盛りし、妻は仕事に打ち込む日々だ。どちらかが家庭に入らねばならない状況になった場合、収入の多い方が外で働き続けるというのは自然だと思っているので、この御夫婦を見た瞬間にそんな理由で専業主夫になったんだろうなと予想はしたのだが、ずばり的中したことになる。

 ごく普通の家庭だなあ、こういうのもアリだなあと思いながら見ていたのだが、時折ナレーションがひっかかった。いわく「家では御主人に甘えっぱなしの奥様は、会社ではエリート技術者なんです」。
 「家では奥様に甘えっぱなしの御主人は、会社ではエリート技術者なんです。」なんてナレーションを聞いたことないですよ。今回のナレーションはすなわち、世の夫が妻に甘えていると言っているということですね。

 お子さんにも「お父さんが家に居て、お母さんが働きに出ているの、どう思う?」「お母さんの作った料理で何が印象に残ってる?」と尋ねている。専業主婦家庭に、お父さんとお母さんをひっくり返した同様の質問をするのはナンセンスだと思われるのがオチだと思われるのだが。お子様方は「小さな頃からそうだったので、これが普通だと思っています。」と答えていた。きっとこの御夫婦は、他の家庭と比べたりせずに、ごく自然にこの生活を営まれてきたのだろう。もしかしたら用意された回答なのかもしれないが、自然とこの言葉が出てきたのだとしたら、子供が、そういうものだ、そういう形もアリだと自然と理解したということである。なんかいいなと思ってしまった。

 しかしながらこのトピックの構成としては物珍しさの視点が大きく感じられたのが残念だった。ごく普通の家庭なのにね。