ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

メサイア

 バッハ・コレギウム・ジャパンによるヘンデルのオラトリオ「メサイア」演奏会へ行きました。会場はサントリーホール 大ホール。サントリーホールに入ったのは初めてでした。このホールは、のだめヨーロッパ編での千秋の東京公演の会場となっていましたね。
 いわゆる宗教音楽の演奏会に来るのは初めてで、また「メサイア」は知らなかったため、フルートオケで部分的にバッハのマタイ受難曲をやった時に演奏後もその重さを引きずった経験と、また欧州のマタイの演奏会では喪服を着た聴衆も居て、すすり泣くこともあるという話を聞いたことから、演奏会についていけるか、耐えられるかといった不安を抱えていました。
 幸い、メサイアは比較的軽くて、極端にしんみりすることなく聴くことができました。クリスチャンではなく、聖書に関する知識がないためかも知れませんが。「ハレルヤ」では、そういう曲ではあるけれど、本当になんだか明るく、楽しい気分にさえなりました。
 独唱は、ソプラノ:イェレ・スー、アルト(カウンターテナー):スティーヴン・ウォレス、テノール:ハンス・イェルク・マンメル、バス:ドミニク・ヴェルナー。これらに合唱が。
 カウンターテナーを聴いた経験は米良氏のCDしかなかったのですが、よく通る実に綺麗な響きのある声で本当に良かった。バスの響き具合も素敵でした。ちょっと力で押すような声ではありましたが。
 プログラム解説とは別に、歌詞とその日本語訳を対にして掲載しているパンフレットも合わせて配られました。ページをめくる時はできるだけ音を立てないようにとの注意書きがありましたが、演奏中に開閉することを考慮した紙で出来ていたので、ごく普通に静かに繰っていれば全く問題はありませんでした。さすがプロの演奏会。ただ、バッハ・コレギウム・ジャパンでそういう試みをしているということから、歌詞が英語(聖書に使われる古い英語)でしたが、言葉と音楽との納まりからは原語の方が良いのではないかなと、なんとなく感じたり。
 前から4列目というステージに至近な席だったので、目の前にある楽器にも興味津々でした。管弦楽構成はトランペット、ティンパニオーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ通奏低音がチェロ、コントラバスファゴットチェンバロ、オルガン。私の席からはトランペット、ティンパニオーボエが良く見えたのですが、いや実に興奮しました。というのも、バロックオーボエバロックティンパニ、ナチュラルトランペット(バロックトランペット?名称が曖昧です)だったからで、実物を初めて見たからでした。遠目ではっきりとは分からないのですが、ファゴットバロックファゴットのように見えました。弦楽器がどのようなものだったのかが分からないので気になっていますが、こうなるとバロックバイオリンなどを使っていたのではないかなあという気がします。これだけでは判断できませんが、今思い返すと、バイオリンに顎当が無かったような気がしますし、調べた所コンサートマスターバロックバイオリン奏者でもあるようですので。音も素朴だったように思います。
 サントリーホールは、響きすぎることなく、ステージの音がそのまま客席に飛んでくる感じが良かったですが、もう少し響く方が奏者は楽かもしれないとも思いました。
 ということで、初めてづくしだったこともあって、ちっとも飽きることなく楽しむことができました。
(記:2008.01.12)
#音楽用のタグを作るかどうか悩みましたが既存のfluteタグに入れることにしました。