ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

N響☆カンタービレコンサート

偶然イベントを知ったので聴きに行くことに。
http://www.nhkso.or.jp/calendar/concert_day_2010-05-03.shtml

我が家では、N響(NHK交響楽団)はもっとも身近なオーケストラとなっている。テレビ放送により見る/聴く機会が多いからというだけのことではありますが。さらに、のだめカンタービレを意識したこのタイトルの演奏会はダンナにとって興味をひきやすかったようで、私に引きずられるように、知らない楽団の知らない曲目の演奏会へ行くのとは違って、妙にテンションが高くなっていました。

曲目は次の3曲。

指揮は準・メルクル、ピアニストは伊藤恵(いとうけい)さん。
いずれも、のだめカンタービレで取り上げられた曲です。が、特にショパンのピアノ協奏曲*1は、のだめでは部分抜粋状態だったので、私も通して聴くのは初めてでした。

プログラムにあった文章には、「一見、親しみやすいタイトルを持ちながら、巷のいわゆるクラシック入門的なコンサートとは一線を画しています。」とありました。「名曲の美味しいところだけを抜粋するような寄せ集めプログラムではなく、序曲〜協奏曲〜交響曲という、クラシックコンサートの王道を行く本格的なプログラム。もちろん曲は長いです、難しいです、重いです*2。しかしコンサートの最後には、極上の喜びに充たされること間違いありません。」とあり、まさにその通りの演奏会でした。観客への配慮はあるけれど媚びていないので、クラシックに慣れていない人にも、そこそこマニアな人にも受け入れられる演奏会だと思いました。

N響オーボエ奏者である茂木大輔さんの著書「拍手のルール―秘伝クラシック鑑賞術」の影響か、最近の演奏会では拍手の音が大きくなったり積極的になったりしてきたと感じているのですが、この演奏会でもそれを感じました。まあ、N響の演奏会ですから茂木さんのファンも多いでしょうから、この著作の影響は他の演奏会よりも強く出るかも知れません(残念ながら本日は茂木さんは乗られていなかったように思います…顔を見間違えていなければですが)。それは良いことだと思うのですが、今回残念だったのは、拍手開始のタイミングが非常に早いと感じるものが多かったこと。空間にまだ音が漂っている時に、それをぶった切るように大きな拍手を始めることが多くて、腹立たしささえ感じてしまいました。奏者が楽器を弾き終えても、音はその後しばらく空間を漂っているし、それもまだ音楽の一部なので、音が消えるのを確認してから拍手しましょうよ。分かりやすいのは、指揮者がタクトを下ろすのを拍手開始の合図だと思っても良いと思います。指揮者は空間に漂う音を耳で追っていますので、腕が上がっている間はまだ演奏中ということですからね。

拍手のルール―秘伝クラシック鑑賞術

拍手のルール―秘伝クラシック鑑賞術

*1:のだめのコンチェルトデビュー曲

*2:この文章の頭に、クラシック音楽が敬遠される三大理由として「曲が長い」「難しい」「敷居が高い」と言われる、とあることを受けての文章です