ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

一週間をどのように過ごしたか

かつての自分がそうなっていたように、将来の自分がなってしまいそうな時のための覚書として。

演奏会は、やはり演奏者も楽しさを感じなければ、聞いている人にその幸せは伝えられないだろうと思う。だから、演奏会を終えた感想として、「楽しかった」というのは、非常に幼稚な感想であるとしても、大切な感想だろう、と思う。それに、やっていることは「音”楽”」なのだから。

この団体での演奏会で、心から楽しかったと思えたのは、実は初めてでした。自分自身の出来は、指導者が求めるものとしては決して満足のいくものではないと思いますが(それでも練習時の私の様子から心配していた師匠方を安心させた)、自分の中ではそれなりに満足していました。昨年の私なら、やはり不満と悔しさから涙を流していたかもしれません。でも、今年はそうでなかったのは、開き直ってしまったからなのかもしれません。

演奏会まで残り一週間前に、残る時間をどう過ごそうかと考えました。フルートもアルトフルートもある程度は何とかなっているので、頭痛の種であったピッコロをさらうことにしました。ひとまず一週間なので、仕事はあとでそのしわ寄せを被るのを覚悟で、毎日ピッコロを持とうと決めました。月曜日から金曜日の5日間のうち、4日間は持つことができました。といっても、各日30分から1時間程度の時間です。

では、この時間に何をするかが問題です。
周りにとっては非常に迷惑なことであるのを承知で、今までの練習で一度も出来なかったことをできるようにすることは諦めました。その代わり、時々はできたことのある個所、かなりの確率でできたことのあることと非常に基本的なことについては、その精度を高めることを目標としました。ただ、この基本的なことができることによって、今までできなかったことが、少しできるかも知れないという展望というか希望というかは持っていました。
これを踏まえて、この一週間にやったことは、非常に基本的なことでした。一言でいえば奏法の確認ですが、教材としては、タファネル・ゴーベールの1番、ロングトーン、トーン・ディベロプメントの3つでした。楽譜など見ないで、発音のみを長らくやっていた日もあります。それこそ、同じ音を飽きずに繰り返し繰り返し吹いていたりもしました。演奏会に関する譜面については、ここだけは外せないと決めた曲の冒頭4小節だけ追いかけてはみましたが、これはロングトーンのようなもの。ということで、演奏会の譜面そのものをさらうことはしませんでした。音が出なければ指が動いても無駄ですから、とにかく、的確に音を出すことを目標としました。それに運指の話でいえば、指に問題はありませんでしたから。

なんというか、目標としてはとても低く、出来て当たり前のことと言われればそれまでの事柄ですが、出来なければお話にならないことでもあり、結果としては、自分で予想した以上の結果となりました。演奏中はやらねばならないことをやることに自然と集中して、いわゆる「あがる」こともありませんでした。

そのため、本番での演奏中の時間が、非常に充実したのだと思います。それによる満足感も大きかったのでしょう。また、ゲネプロ、本番と通じて、色々と発見することもありました。得たものがあったという満足感もあり、結果として楽しかった演奏会になった、と考えます。

つまづいたら、基本中の基本について確認し、確実さを求めることは、何事においても大切ですね。