ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

ジャスラックさんのこと

年に一度とはいえ、演奏会の都度、著作権料の支払い手続きをする身としては、必要な組織であると認識しています。一手に引き受ける窓口があることで、申請側の手間は一度で、しかも日本語の申請のみで済みますので、大変助かります。もしなければ、一曲ずつ担当窓口を探して申請することになるので、その手間暇とかかる時間を考えると気が遠くなりますから。

売れっ子な作曲者なども、その対応のために時間や人を割く必要が無くなるでしょうから、それなりの利便性のある組織では無いかと思います。

そのため、この組織を丸ごと否定しているわけではないことを先に申し添えます。著作権著作権料が何であるかを、少しは理解しているつもりなので、支払いは正直に行なっております。

ジャスラックさんで気になることは、お金の流れと、諸々の判断基準が不明朗であることです。時折手数料の値上げのお知らせが届きますが、そうせざるを得ない理由がよく分からないので、納得できないままです。組織の運営に必要な経費の徴収は構いませんが、それがどの程度なのか、なにがしかの努力を行なってきたのかとかもよく分からず…。ニュースなどで、著作権者に支払いがなされていないなどの話を聞くと、非常に悲しく思います。本当かどうか知りませんが、『群がる』人々の存在を取りざたされれば「そうなんだろうな」とも思いますし、同時に腹立ちも感じます。国の文化を潰すのは、そんな人達だとも思います。

私が関わるのは年に一度の演奏会なので、包括的な算定方法ではなく、一曲ずつ掛かる演奏時間で算定した額を積み上げる方法で求められる額です。この額は5分刻みで決められています。

ここで腑に落ちないのは、演奏時間当たりの加算であることです。同じ曲によっても、演奏者によって演奏に掛かる時間は異なります。Aさんが4分58秒で演奏する曲をBさんは5分30秒で演奏することもありますが、この場合、Bさんは5分を超えるため、Aさんよりも多い額を支払うことになります。演奏するのは同じ曲なのに、です。この曲の著作権料はいくらですと予め決められている方が納得し易いのは私だけでしょうか。

また、会場規模によっても基本料金が変わります。実際の集客人数ではなく、会場の定員なのです。そんなに人が集まるわけではない団体やこじんまりとした会場が適した形態にとって具合の良い会場はまずなくて、明らかに多すぎる定員数の会場を少ない人数で利用する身としては、なんとも納得のいかないものです。

あと、私が扱う曲の殆どはクラシックで、とうの昔に著作権が切れている曲が殆どです。プログラムを組み立てて、今回は著作権がかからないとすぐに分かるようなものであっても、申請しなければなりません。当然、支払額ゼロの通知が郵便で届くのですが(電子申請であっても)、その手間暇、郵便コストが勿体無いなあと思います。

申請方法も、電子申請が一応あり、郵便配達に掛かる時間を削るために利用していますが、事前登録が必要なので、それを嫌だと思う人もいそうですし、団体によっては担当が変わる場合などの引き継ぎで面倒さを感じる人もいるかもしれません。

一方、様式はPDFでのみ提供されているので、電子申請をしない場合は手書きしか方法がありません。記入することは結構多いので(用意されている電子申請のシステムを使っても面倒に感じるほど)、出来ればPDF以外の形式も置いてもらえると、申請作業がとても楽になるのにと思うことしばしばです。手書きの癖のある文字を読むよりは、タイプされた文字の方が、事務処理をする人の労力を軽減できるだろうと思います。

インターネット環境のない人には、申請用紙を送ってもらって手書きして郵送する方法もありますし、これは維持するしかないと思いますが、しかしネット環境がなければ、どのようにジャスラックさんにコンタクトを取れば良いのかが分からないように思います。

色々とチグハグに感じます。

このような細かな不満が積もっているからこそ、この組織については直ぐに大騒ぎになるのだと思います。

なお、最近問題となっている音楽教室への一律加算には反対です。楽譜を買うことで著作権に関する費用を支払っていると思いますし、そもそも著作権の切れた曲ばかりやっているのに、やってもいない曲の名目不明なお金を何故支払わねばならないのでしょうか。

それに、教育目的は徴収対象外となっています。私は、大人になってから漸く、できる範囲ではありますが、音楽教育を受ける機会を得たのです。