ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

ヴェルサイユ宮殿

 Metroと高速鉄道(RER)を乗り継いでヴェルサイユ宮殿へ。RERは距離従量制のためか、降りるときにもチケットを機械に通したのだけれど、チケットそのものは手元に戻ってきた。どうやらチケットを回収することはしないようだ。RERでは、とある駅で突然賑やかになった。ソプラノサックスとアコーディオンとギターの組み合わせで演奏をしながら入ってきた人達が居て、そのまま演奏を続けていた。しばらくすると、ギターの人がチップを求めて歩き回った。音楽そのものはそれなりに楽しいし聞けるものなのだけれど、急に襲われる大音量に驚かされるし、それがそのまま続くことに誰も文句を言わないところが不思議だ。

 ヴェルサイユ駅で降りてしばらく歩く。街中のちょっと広々とした場所に古めかしい建物が見えたと思ったら、それがヴェルサイユ宮殿だった。ウィーンで見たシェーンブルン宮殿と比べると、どことなくシンプルというか質素というかなイメージの建物。入口の門も、宮殿を守るにはどことなく心許ない簡素さ。

 ここもParis museum passが使えたので並ばずに済んだ。入口で手荷物検査を受けて入館。オーディオガイドを借りようかと思ったのだが、借りるためにまたもや並ばなければならなかったので、悩んだ末に借りずに見学することとした。人波に引き込まれるように二階へ。偶然日本語で書かれたPlanを見つけたので、それを手に歩いた。

 大きな絵、有名な画家による絵が沢山置かれていたり壁や天井に描かれているのだけれど、調度品は余り置かれていなかった。王族や王妃の寝室はベッドを始めとして色々と置かれていたけれど、部屋は暗くしてあり、勿論フラッシュを使用しての撮影は禁止されていた(ライトを照らしてのビデオ撮影も禁止)。調度品にはビニルの掛けられているものもあり少々興冷めだった。中もパッと見の華やかさはシェーンブルン宮殿の方に軍配が上がりそうだ。*1

 しかし、外へ出ると、その敷地の広さには驚かされる。Petit train(プチトラン)という、構内を走るミニ列車に乗って敷地内を回る。宮殿での生活に疲れた時に潜むための建物(プチ・トリアノン、グラン・トリアノン)があったり、牧場があったり公園があったりして、贅沢だなあと思わされた。牧場では今も羊が飼われていて、羊は草を食んだり、木陰で休んでいたりしていた。アポロンの泉にはレストランがあったので、そこで下車して軽く食事をすることにした。

 それぞれ一品ずつ注文する。ダンナはオムレツを、私はツナの入ったサラダを頼んだのだ。やってきたサラダを見てびっくり。大きさにはもう驚かないけれども、なんとサラダの具の一つとしてご飯が乗っていたのだ。どうしたものかと一瞬ひるんだが、ツナと混ぜながら食べることでクリア。あー、驚いた。

 飲み物を私は「CIDRE BOUCHE*2」をサイダーと勘違いして頼んでしまった。やってきたものを飲んでびっくり。甘いし、ビンを見るとアルコール4%と書いてある。図らずも昼間からアルコールを摂取してしまった。はぅ。これって「シードル」なのですね。それにしても重たい甘さ。

 昨日に引き続き良い天気で日焼けを心配するほどの日差しだ。パラソルの影で食べながら、周りの様子や空気を楽しむ。緑の多い場所で、一日のんびり過ごすことのできるような場所だった。ちなみに宮殿に入るには料金が必要だけれど、庭園を散策するのは自由だし無料だ。食べ終わってからお土産屋さんで絵葉書などを購入して、再びプチトランに乗って宮殿まで戻る。そしてゆっくりと宮殿を後にしてRERの駅へ向かい、RER−Metroと乗り継いだ。

*1:スワロフスキーで出来たシャンデリアのある部屋があるそうなのだが、Paris museum passでは入ることが出来なさそうだ(多分)。ガイドブックに寄れば、なかなか素晴らしいものとのことなので、見たい方はその部屋に入ることの出来るチケットを購入する必要がある(かも)。

*2:Eには'が付く