ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

第14回日本山岳耐久レース

 ダンナと仲間達でここ数年の恒例イベントとなっている日本山岳耐久レースの第14回大会(10月8、9日開催)に参加してきた。トップランナー達はどんどんとタイムを縮めることにしのぎを削っているけれども、私たちのような極普通の人では、まずは完走、それから自己ベストを目指していく、あるいは完走する回数を重ねていくという方向性でレースに参加する人が多い。このようにほぼプロから取り立てて経験のないド素人までの幅広い人々が一緒に参加できる懐の深い貴重なレースだ。運営は山岳連盟の会員さんの手弁当によりなされていると聞く。その様子を見、または伝え聞くだけでも頭が下がる。


 さて今年はレース前日まで雨が降っていたものの、当日の天候は快晴で、私がこのレース会場に足を運ぶようになってから一番の良いお天気だった。仲間達はレースに参加する緊張と不安から、どことなく暗さを背負っていたけれども、昨年までのレース当日にも天に泣かれていた時と比較すると、乾いた暗さだった。これだったら、山のコンディションも仲間達の精神的コンディションも期待できそうだった。仲間達はそれぞれに目標があって、完走したことのない人は完走あるいは昨年のリタイヤ地点よりも遠くまで歩くことを、完走経験者でまだタイムを目指す人はそのタイム内のゴールを、既に納得の行くタイムを出したことのある人は完走の回数を増やすことと十人十色だけれども、その達成を目指すこととなっていた。私を含むサポーターは、完走して帰ってきたら食べたいもののリクエストを予め調査するのだけれども、初完走を目指す人は「完走できなかったら、においだけね。目の前で他の人が食べるから。」とイジワルを言われ(そして恐ろしいことにそれを実行しそうな面々ばかりなのだ>私も含む)、より悲壮感を漂わせていたりもするのだけれども(笑)


 事務局が置かれ、またゴール地点ともなる五日市会館は、玄関周りがリフォームされ、明るい光を浴びてまるで新築の建物のようだった。その向かいにある中学校の敷地を示すフェンスには、スポンサーである沢山のスポーツメーカーや雑誌社の横断幕が掲げられていた。その数の多さに驚く。数年前から少しずつ増えてきているという印象はあったけれども、今年は急増したのではないかと思うほどの多さだった。このレースが押しも押されぬ大きなものとなり、認知度が高まった証とも言えよう。


 ダンナ達がレースに参加し始めた7年ほど前、近場のアウトドア系の店の店員さんは、このレースを知らなかった。ネットで情報収集し、色々と試用し、試行錯誤を繰り返し、店では店員さんに相談しながら、毎年数多くのグッズを購入して試していた。靴、食料、ザックに備品。その数年後のある日、そのお店へ行くと、山岳耐久レース向けグッズコーナーが出来上がっていて、「今までの俺達の購入品がベースになっている」とダンナ達が大いに受けていた。トレイルランという言葉がよく聞かれるようになったのもその頃からのように思う。今では当時と比べ物にならないくらいに、トレイルラン向けを意識した山グッズが増えたようにも思う。メーカーが市場を見出せるまでにまで成長したジャンルとなったのだろう。


 今年の出走者は2004名とのこと。うち完走者は1515名で完走率は75.59%。昨年の第13回大会が出走者2018名、完走者1111名で完走率55.1%、第12回大会が出走者1574名、完走者968名で完走率61.49%、第11回大会が出走者1470名、完走者1102名で74.96%なので、ここ数年でも最高の完走率だ。前日までの雨により路面の悪さが心配されていたけれども、実際には結構乾いていたそうだ。レース参加者によれば、レースを通して濃い霧に悩まされたり雨が降ったりということもなく夜間の見通しが良くて歩き易かったそうで、路面状況以外の要因でも好天の影響が大きかったそうだ。今年も1位の方は大会記録を更新し、仲間達にも想像以上の好タイムで自己ベストを更新した人が数名出た。


 私設サポーターである私たちも、タイム12時間台で戻ってくる仲間が今年はレースに不参加ということもあり、仲間達が頑張って歩いてくれれば帰還の連絡の入るのが明け方以降となるはずなので、深夜からまとまった睡眠時間を確保できるだろうと予測された。そしてそれは現実となり、体力的にもかなり楽なサポートとなった。結局、参加した仲間達11名のうち、リタイア3名、完走8名で完走率は72.7%。大会全体の完走率よりもやや低いものの、それまでのメンバーの戦歴から考えると好成績だ。皆がそれぞれに目標を達成しているし、今年は明るい雰囲気の中レースを終えることが出来て楽しく嬉しかった。


【過去の日記から】