ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

ブランチ(PAUL)

 「PAUL(ポール)」というパン屋さんが美味しいと勧められていたので、ホテルの近くにあるPAULへ向かう。サンジェルマン・デ・プレは、生活感のある街とのことで、PAUL周辺ではスーパーや露店のある商店などが立ち並んでいる。日曜日ではあるが開いている店が多い。露店で真っ赤なイチゴが2〜3ユーロで売られていて気になるのだが、これから出かけるからと泣く泣く諦めた。

 PAULでは私はサーモンサラダの、ダンナはオムレツのMenu(ムニュ)というセットメニューを注文。それぞれに冷たいパン(バゲット)と飲み物がつく。飲み物は選べるので、私はcafe creme*1(coffee with cremeと翻訳されているが、要はカフェオレ)がついている。パンは美味しかったが、それ以上にcafe cremeの美味しさが嬉しくてごくごく飲んでしまう。対応してくれたおばさんはフランス語しかわからないようだったけれど、対応がとても柔らかくて親切だったので、嫌な思いをすることもなく、心からMerci.を言うことが出来た。テキパキとした働きぶりも好もしかった。

*1:cafeとcremeの最初のeにはアクサン・テギュ(')が付きます。

ルーヴル美術館

 およそ1時間掛けて食事を終えてから、本日の目的地であるルーヴル美術館に12時半ごろ到着した。ルーヴルの入口は人でごった返していた。ガイドに先導された中国人のツアー客がぞろぞろと歩いていた。なんとなく中国人の話声はけたたましく感じられて、少々浮いている感じ。

 まずは、昨日購入することの出来なかったParis museum passを買おうと、適当にチケット売り場の列に並んだ。しかし先を偵察してみると、どうもpassを置いている気配がないようなので一度列から離れることとした。インフォメーションで尋ねると、passは別の場所で販売しているとのことで、教えられた場所へ向かって購入。翌日5/1はメーデーで、フランスでは祝日扱いのため、大方の美術館などが休みだけれど、4日間券で良いのか?と確認が入る。いいですよと返答して購入。passで元を取ろうとすると、一日にかなり頑張って見て回らなければならないのだが、今回は元を取るというよりも時間を買うという感覚で購入した。どこへ行っても入場券を購入するだけで長い列に並ばなければならず、軽く30分はそこで潰すことになりそうだったからだ。

 フランスの美術館や博物館は、フラッシュをたかなければ写真撮影OKな場所が殆どだ。しかし、ルーヴル内では何箇所か撮影禁止の場所ができていた。「モナリザの微笑み」も撮影禁止となっていて、絵の傍には警備員がおり、カメラを構えた人には「Monsieur, Monsieur」と声を掛けていた(なぜかMadameはいなかった)。その代わりなのか、ルーヴルの公式ホームページでは、全展示物を掲載しているとのことだ。なお、モナリザについては、子供は、大人の制限区域よりも前のスペースへ入れて、近くできちんと見られるように配慮されていた。そうでなければ人ごみの中、子供が見ることは不可能に近い。

 入口で持ち物検査(バッグを開けて見せるだけ)を済ませて、いよいよ館内へ。今回のパリ旅行の目的の一つは「ミロのビーナスの後姿を見よう!」だったので、ミロのビーナスを目指して歩く。ルーヴルは元々宮殿だった建物なので広い上に妙に複雑だ。館内地図(Plan)には有名な作品も場所と共に掲載されているが、Planが無ければ絶対にたどり着けないだろう。えっちらおっちらと、この辺かとたどり着いた所でふと見上げると、そこにはミロのビーナスの後姿が・・・。わわ、後ろから見ちゃったよと思いつつカメラに収める。ついで両脇からのアングルも収め、最後に正面から。正面方向は多くの人が居て、写真を撮るのも大変だった。なんで、皆後ろ姿の写真は撮らないのだろう?

 授業の一環で来ていると思しきグループを見かけた。絵の前に子供達を体育座りさせ、その前で先生が説明したり質問して答えさせたりと、ホンモノの絵の前で授業が繰り広げられていて、なんだか感動してしまった。あとは、絵の前に陣取って、模写している人を数名見かけた。物珍しくて、模写している人をしばらく眺めてしまった。

 時折持ち込んだ水を口に含みつつ、あちらこちら歩いて見て回る。有名な像や絵をたくさん見た。大きな絵が数多くあり、畳何畳分もの絵を眺めては、自分達が普段寝起きしているスペースよりも広いよと、妙に現実感溢れる比較をしていたのだった。そのような絵が何枚も続いて飾られている宮殿って一体。ハムラビ法典も見た。オリエンタル文化圏の物が私にとっては目新しく、興味の引いたものを撮影する。とはいえ、西欧文化のものを中心に見て回ったので、オリエンタル文化圏は眺めながら通ったという程度でしか見ていない。そうやって駆け足も含めて見て回ったのだけれど、たっぷりと4時間近く掛かっていたし、回っていない部屋もある。ルーヴルだけで数日間当ててゆっくりと見てみたいなあ。

サント・シュトゥット教会のパイプオルガンコンサート

 その後、Metroを使ってサント・シュトゥット教会へ。日曜日の晩のミサの前に30分ほどパイプオルガンコンサート(無料)をやっているとのことだったので、聞きに行ったのだ。教会の背の高さと距離感に騙されるのだけれど、とても長いパイプだ。低音用のパイプの太さは、中肉中背の女性の幅くらいもあるようだ。オルガニストが時々解説を兼ねて姿を見せたのだけれど、パイプの横ではとても小さく見える。

 パイプオルガンの音は、想像していた程には音量がないように感じられたけれど、教会内に十分響き渡った。また輪郭のぼんやりとした柔らかな音を想像していたけれど、意外に音の出だしが固かった。

 コンサートが終わり、ミサが始まった。観光客が居ても構わないようだったので、しばらく見学していた。賛美歌を歌うときにもパイプオルガンで演奏が入る。先導で指揮をしながら歌っている男性の声が美しくて聞きほれる。本格的に説教が始まった頃合に教会を出た。

サン・ジェルマン教会

 ホテルへの帰り道に通りかかったサン・ジェルマン教会に人々が吸い込まれていた。ナップザックを背負った観光客のような人もいたので、何があるのかと入ってみたら、ミサが行われていた。そこでも、パイプオルガンの演奏を伴奏に歌が歌われていた。しかし、入ってくる人の大半が、入ってくると自由に取れるように置いてある歌詞の書かれた紙を持ってミサに加わっていったので、好奇心だけでその場にいるのはそぐわないと判断して、すぐに教会を出た。

レストラン(Le Procope)

 夕飯はホテルの近傍にある「Le Procope(ル・プロコープ)」という賑わっているカジュアルレストランに入る。ガイドブックによれば、このレストランは、パリで最古のカフェレストランなのだそうだ。予約無しだったが、待たずに入ることが出来た。これは大変ラッキーだったようで、その後、予約が無い人は断られていた。店内は満席。英語は問題なく通じ、メニューは英語併記だった。ただし、このお店には禁煙席はないとのことで、それでも良いかとの確認が入った。席について周りを見渡すと喫煙している人を見かけなかったのでタバコの煙が苦手な私にはラッキーだった。

 ここでもMenuを注文。メインは、私はほろほろ鳥のパスタ、ダンナは生牡蠣を。飲み物はワインと炭酸水を、デザートは失念。炭酸水は、炭酸のきつくないもの(BADOIT)を持って来てくれたけれど、これは日本人であることに配慮してくれたのだろうか*1。お料理は美味しかった。しかし何につけてもゆっくりで、疲労もあってここでも私は撃沈しダンナに怒られる。でも眠気には勝てない・・・。お店を出たのは、入店してから3時間後。食事にかかる時間が長すぎるが、これがフランス標準なのだろうか。

*1:私はペリエ大丈夫なんですけれどね。