ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

目に見えないこと

「昨年、原発10基分も増加した世界の風力発電」(萬晩報)
  http://www.yorozubp.com/0603/060303.htm 
を読んだ感想を書いてみたい。読後、もやもやとした違和感があったので突き詰めてみたところ以下のようなことだった。


 風力発電の新設スピードが遅いから、風力発電に力を注いでいないとはいえないだろう。風力発電が抱える課題は数多く、しかもそれらは先送りもできず利用時に即問題となることだ。

 たとえば、現在私達が享受している電気は、発電量の計画遂行が可能で、電圧や周波数の変動幅が小さい(世界でも屈指の)良質な電気である。そして、電力経由から使用端末におけるまで、この良質さに基づいて設計されているのである。

 しかしながら、風力発電においては、エネルギー源である風が、自然エネルギーであるがゆえに不安定(しかも日本は欧米諸国に比べて大気の乱れが大きいとエネルギー白書にも書かれている)であることに起因して、同じだけの良質さを求めることが現在課題となっている。もっともこれは風力発電だけのことではなく、自然エネルギー利用型発電には必ず付随する、避けられない問題である。そして現在これらの問題を解決すべく、解決するための技術開発や方法を模索している段階なのだ。

 この状況において、発電端末である風車だけを増やし、その発電量を世界のそれと比較することは意味を成さないことであると考える。併せて、風車の基数だけで、風力発電の認知度を判断することもナンセンスであろう。