ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

読書感想文の思い出

 Reikoさんの読書感想文に関する一連の文章(読書感想文考)に触発されて。

 Reikoさんも書かれているが、読書感想文に何を書くかといえば

本を読んでインスパイアされたことを書くしかない。

に尽きると思う。

で、私も

学校の先生の虎の巻(指導ガイド)では、「読書感想文」とはどういうものだと説明がなされているのであろうか。

に興味がある。そういう立場の友人に尋ねてみてもよいのだが、ままそれも面倒なので、昔語りをしてみようかと思う。

 何をどう評価されていたのかが分からないのだが、中学時代の3年間、国語の先生は毎年、私が夏休みの宿題で提出した読書感想文を、読書感想文コンクールなるものに出していた。地方の学校だし、賞としてよかった時で県レベルで入選というものだから、ちっとも自慢できるようなものではない。

 先生に提出後、数度の修正をすることになるのだが、そこで受ける指摘とは、送り仮名の修正といったもののほか、「ここをもう少しどういうことなのかを考えてはどうでしょう?」と、掘り下げる方向の指示だったと思う。幸いにも、そこで思想の押し付けはなかった。

 で、具体的に私が何を書いていたのかについては、殆ど覚えていない。もちろん原稿も残っていない。ただ、コンクールの結果としてよかった時にどんなことを書いたのかについては、かすかに記憶がある。ある小説についての感想文なのだが、帯に書かれていたコメント文(当時その小説を評するものとして一般的だった。今もそうなのかは不明)とは異なる感想を持ったので、具体的に小説内の事例を示しながら、私はこう思うと論じたのだった。併せて、これは異端な考えなのだろうかとも悩んだのだった。

 コンクール対策としての方向性としては外れていなかったようで、後日、全国レベルの感想文集を眺めたことがあったのだが、そこにあったものは、殆ど(社会派)論説文なのではと思うような文章だった。これが本の感想?とも思ったし、狙うようにそのような文章を感想文として書くことは私には出来ないとも思った。私としては、原則として本の内容に終始したかったのだと思う。

 ・・・・・・ということを思い出した。その感想文の後日談として、数年後、本屋で見かけたその小説の帯に書かれていたコメントが、私の感想とほぼ一致する内容で嬉しく思ったのと同時に、その時にやっと、感想文なのだから、どんな感想を持っても良いのだということに、心の底から気付けたのだった。

追記
巷では・・・(http://d.hatena.ne.jp/sociolog/searchdiary?word=%2a%5bblog%5d
ああ、なるほど。「”感想”文」という名称が誤解を招いているのかも知れませんね。

追記(2006.09.01)
読書感想文考 その5:紹介文を書いてみよう(晴れの日もある)に大賛成。さすが、Reikoさん。